5 平均値の漸化式
次は、
に関する漸化式を考えてみよう。
の場合、3 節の
の計算と同様に
のように分けて考えると、
となるが、
の場合も含めて
で、
なので、
となる。よって、
の項を左辺に移項すると、
より、
に対する漸化式
(16)
が得られる。
なお、
なので、この和は
に書き換えてもよい。
また、(16) の導出の前に
を移項したが、
そこで
が有限であることを仮定したことになる。
その
の有限性の保証については、後で別に示すことにする。
(16) で
とすると、
となり、(3) に一致する。
とすると、
となり (4) に一致するし、
(2) と同じ漸化式が得られていることもわかる。
同様に、
のようになる。なお、分数計算は、途中から手計算はあきらめて Maxima に
手伝ってもらった。
これだと 10 人のジャンケンで 1 人の勝者を決めるには、
平均 24 回のジャンケンが必要で、
確かになかなか終わらないことがわかる。
竹野茂治@新潟工科大学
2025-09-08