ここではそのような方向はあきらめて、
勝ち残りの人数を確率空間のベースと考えることにする。
元々は 人から始め、
1 回目のジャンケンにより
人が勝ち残り、
2 回目のジャンケンにより
人が勝ち残り、
ということを繰り返し、
この勝ち残りの人数の組を確率空間の事象と考える。
あいこが続けば無限にジャンケンの試行が続く可能性もあるので、
この事象の集合は、
以下で非増加の無限自然数列全体
さて、
に対する確率であるが、
人の 1 回のジャンケンで
人 (
) が
勝ち残る確率
は、前節の考察と同様にして、
これらにより、
に対する確率
の値は、
から
人になる確率、
から
人になる確率等々の
すべての積となるので、
そうでない場合は、ある 1 より大きい (
) が無限に
続くことになるが、この場合は (7) の式で (5) の
(
) が無限に
かけられることになり、その確率は 0 となる。
なお、これは
人のあいこが無限に続くことに対応する。
例えば、
次に、すべての
に対する確率
の
値の和 (
) が 1 となることを帰納法で示そう。
のときは、
次に とし、
が成り立つと仮定し、
となることを示す。
今、
の
以降を
としたとき,
のように書くことにすると、
の最初の数値は 1 から
までありえて、よって
よって、(9) の右辺の の部分を
もう少し細かく見ることにする。
(11) の右辺の
を元の形に戻し、
さらに一つ外に出した
も元に戻して、
さて、(13) の に関する和の部分は、
先頭から
が何個続くかで分類し、
個続くもの全体の集合を
今、 に属する事象の確率の和を
とし、
の
以降を
と
書くことにすれば、
竹野茂治@新潟工科大学