5 複素版
実は、三角関数は「複素関数論」では複素数変数にまで拡張されていて、
そこでも加法定理が成り立つことがわかっている。
それもついでに紹介する。
複素数
(
は実数、
) に対して、
のように定義される。なお、
,
は
で定義される双曲線関数と呼ばれるものである。
この (7),(8) に対しても
加法定理 (1), (2) が成立することを
計算で直接示す。
,
(
は実数) とする。
よって、
となる。ここで、
なので、
となって
の加法定理が得られる。
次は
の加法定理。
よって、
となって
の加法定理も得られる。
竹野茂治@新潟工科大学
2025-09-24