(
) を上からおさえる
可積分関数
の存在を、実際にそれを構成することで示す。
なお、
より
なので、
本節では主に
のみを考える。
まず、
については、
(35) を満たす
と
に
対しては
なので、(23) より
次は
であるが、
は各点収束では単純であるが、
上からおさえるのは案外難しい。
まずは、
倍がついていることで対数部分を上からおさえることが
できなくなっているため、
の
定数倍を利用する。
であり、また (35) を
満たす
については
なので、
,
であるから、
より
、すなわち
が
得られるので、(29) より、
また、
については、
(30) の変形を用いるが、ここで
に対して、
より (40) が成り立つことがわかる。
これを用いると、
は、(29) より
(42) の右辺の真ん中の項の
は、
係数が 0 以上なので上から評価すればよいが、
3 番目の項は係数が負なので、下から評価しなければならず、
それで難易度がだいぶ変わってしまう。
まずは、
の上からの評価から。
は、
より
に対しては、
となり、よって
次は
の上からの評価。
この場合、(43) に対応するような、
に
よらない
の下限は存在しないが、
の 1 次式なので、そのように評価する。
(20) に従い、次のように
によらない場合分けを
行って考える。
の場合
この場合は (20) より
で、
なので (
)、
より、
によらない
の一次式でおさえられる。
の場合
この場合は、(20) より
なので、
の場合
この場合は、
なので、
も、ほぼ
であるが、
上と同じ場合分けで考える。
の場合
この場合は
なので、
となる。
の場合
この場合は
と評価する。
の場合
この場合は、
なので、
と評価される。
以上をまとめると、(35), (44) を
満たす
に対して、
は、以下のようなもので評価されることになる。
を仮定しているが、
,
の
に対しては、
となり、
その場合は
と見ることができるから、
上の評価は、すべての
に対して成り立つことになる。
これらは
が大きいところでは
の係数が
の 2 次式なので、
は
に関して可積分となり、これで
が上から
おさえられることになる。
とおさえられることになり、この右辺は
に関して
上可積分なので、
これでルベーグ収束定理の
に相当するものが取れたことになる。
よって、ルベーグ収束定理と (12), (18), (36) により、
![\begin{eqnarray*}\lim_{n\rightarrow \infty}{\mathrm{Prob}\left\{\frac{x-\mu_n}{\...
...}}f_0(u)\chi_{(-\infty,t]}(u)du
\\ &=&
\int_{-\infty}^tf_0(u)du\end{eqnarray*}](img244.png)
竹野茂治@新潟工科大学