が導かれることを
説明する。
上の関数
が
で、
を満たし、かつ(30) は当然 (5) に対応するが、 「が非減少関数であれば、
が存在して
となる。
が非減少」というのは、
(4) の最後の条件から得られる (7) の
条件に対応する。よって命題 5 が成り立てば
が
成り立つ。
なお、この命題 5 は、
「
が非減少」という条件がなければ成り立たないことに注意する。
もし
が存在すれば、(30) より
それが 0 でなければいけないことはすぐにわかるが、
が非減少でなければ
が存在しない例が容易に作れる。
例えば、
を
,
を
で
となるように取り、
は互いに交わらず、よって、
は
0 の近くで
の幅で振動する関数となり、
もちろん
は存在しないが、
,
とすれば
となるためには
と (30) だけでは不十分であり、
「
が非減少」のような条件が必要であることがわかる。
さて命題 5 を背理法で証明する。
もし、
でないとすると、
と数列
が存在する。
は増加関数なので、
では、
となり、

今、
とすると、
より
で、
(32) より
であるから
となり、
よって
ならば
となるような
が存在する。
より、
に対して
、
よって、
であったから、
が言えることになるが、
では
は
正でかつ有界な関数なので、
となる定数
が取れる。
よって、
よって (31) となるような
と
は
取れないことになり、命題 5 が成り立つことが示された。
竹野茂治@新潟工科大学