8 最後に

本稿では、$n$ 人から 1 人勝ちになるまのでのジャンケンの回数について、 確率モデルをちゃんと設定した上で考察し、平均値の漸化式、 分散の漸化式、および各回数の確率の式とその漸化式を求め、 最後に数値計算も行った。

「10 人から 1 人になるのに平均 24.350 回だが、 実際にはその辺りが一番起こりやすいわけではなく、 9 回位が最も起こりやすい」というのは少し紛らわしく感じるかもしれないが、 確率ではよくある話である。

約 24 回と思うと確かになかなか終わらない、という気がするが、 9 回というと案外そうでもない、と感じられる気がする。

なお、5 節の $M_{10}=24.350$, $M_8=12.104$ から、 10 人から 1 人が 24.350 回、8 人から 1 人が 12.104 回、 ということになるが、 ここから「10 人から 8 人以下になるには 24.350-12.104 = 12.246 回」 ということが言えるだろうか、なども考えてみると面白いかもしれない。

竹野茂治@新潟工科大学
2025-09-08