この場合も前節同様の 9 種類を考えるが、実はそのうちの 4 種類
は、多分簡単な式では表すことができない。 そもそも前の 2 つは、
また、一般に ,
は周期
の
周期関数、
は周期
の周期関数なので、
その周期幅のいずれかの区間でどのような関数になるかを示せば
十分であり、本節でもそのように考える。
まずは、
から。
では、
定義 (2) より、当然
となる。
では、
今、 を、
次は
を考える。
では、
定義 (3) より、当然
で,
では、
次は
。これは周期は
で,
では
なので, これをそのまま周期拡張した
ものになる (図 4)。
今、 を、
次は
。これは, (14) より,
も同様で、
最後に、(9) で紹介した関数をグラフのみ紹介する。
なお、
は
の値がそれぞれの定義域に入るように
の範囲のグラフで,
はそれぞれ奇関数、
偶関数なので
の範囲のグラフを示す。
図 9 の方も, 一見 ,
のグラフの縮尺を変えただけのようにも
見えるが、こちらも同じく
での
と
との違いがそれほど大きくないためである。
よく見れば、若干通常の三角関数のグラフより丸みを帯びている感じが
見てとれるだろう。
例えば、図 9 で
グラフが交差しているところがあるが,
左側の交点の 座標は
だが,
座標は
であり, これは簡単な角として表すことができず, 単純に三角関数のグラフの縮尺を変えたものではないことがわかる。
これらのことからも, この 4 種類は他のものとは違い 簡単な式で表すことができないことがわかると思う。
竹野茂治@新潟工科大学