4 逆関数
次は、解の逆関数に関係する関数 (9) を
少し簡単に見てみることにする。
まず、地球が均質である (2) の場合を考えると、
であるから、この場合 (9) は
となる。ここで、
(
),
とした。
この最後の式からわかるが、
とすれば
はこの場合
に対して値を持ち、
に関して単調減少で、
となる。この
は実際に積分できて、
とすると
で、よって
なので、
となる。よって、
 |
(11) |
となる。
の導関数はそのまま (9) の
被積分関数の
倍なので、
は単調減少関数で、
であることがわかる。
よって、
は
から
への 1 対 1 の
関数で、その逆関数が存在する。これによって、
が得られることになる。
一般の
の場合も、
は単調増加関数で
だから、
も
で単調増加な関数になっている。
よって
は
に関して増加関数で、
では
、
では
となるから、
で
 |
(12) |
となる
がただひとつ存在し、
は
で存在することがわかる。
なお、この
は
から決まるが、
逆に (12) から
 |
(13) |
により、
から
が決まると考えることもできる。
(9) より
であるが、ロピタルの定理より、
なので、(9) は
でも積分が収束し、
となることがわかる (図 3)。
のさらなる性質はまた後で調べる。
竹野茂治@新潟工科大学
2017年2月24日