次元連続分布
に対し、
上の実数値関数
に対して
によって
連続確率変数
が決まるかを考える。
の分布関数
は、(24) より
が連続分布となるためには、一点の確率
は 0、すなわち
に対して成り立つわけではない。
例えば、
の場合に、ある面積を持った領域の上で
が
定数 (
) であれば、
のとき (33) の
積分領域はその領域を含み、よって (33) の
積分値は正となりうる。
つまり、
が連続確率変数となるためには、
すべての
に対して (33) が
成り立つことが必要条件となる。
逆にそれを満たしていれば、(32) で定まる
分布関数
が条件 (16) を満たすことは、
連続性を除いては容易にわかり、
連続性についても積分論のやや難しい定理 (ルベーグ収束定理) と (33) から示すことができる。
これにより密度関数
も決定し、
連続分布
が確かに決定することになる。
なお、より細かいことを言えば、
が連続というだけでは
その微分可能性は得られないが、
は単調なので、
「ほとんどの点で」微分可能であることが保証される。
この場合も、離散分布の場合と同様に、平均の計算が
の代わりに
の方で計算できることを示す。
連続分布
の平均は、
の平均は、
となるが、これが
による計算
に一致することを、次の節で詳細に示すが、おおざっぱな「説明」を
以下に紹介する。
非常に小さい正数
を取り、積分を
では
なので (32) より
![\begin{eqnarray*}E[y]
&\doteqdot&
\sum_{j=-\infty}^{\infty}j\Delta y\int_{j\D...
... j\Delta y<\phi(\vec{x})\leq (j+1)\Delta y\}}
f(\vec{x})d\vec{x}\end{eqnarray*}](img130.png)
では
なので、
とすることで等号となる、
といった具合である。
竹野茂治@新潟工科大学