5 最後に

工学の教科書では DFT と IDFT の説明では、通常フーリエ変換の離散化、 あるいは複素フーリエ級数の離散化として説明されているが、 なぜその形であるのかという強い理由は書かれておらず、 フーリエ変換や複素フーリエ級数の形に「似ている」「それなりに対応している」 ことだけが説明されていることが多いようである。

それに対し、フーリエ変換とフーリエ逆変換を離散化したものが、 正しく逆変換になるものが丁度 DFT と IDFT である、 ということを理由付けているのが本稿の内容であり、 その意味では本稿もそれなりに意味があるのではないかと思う。

竹野茂治@新潟工科大学
2025-07-25