うさぎのつがいが 1 組あると、それが毎月 2 匹のうさぎを産み、 その子がまたつがいとなり、 2 ヶ月後からは親と同じように毎月 1 つがいのうさぎを産むようになる。この問題の設定は、 生物学的には不自然なところもかなりあるのであろうが、 繁殖力の強い動物の増え方の近似的な様子を見るには、 それなりに役に立つのだろう。ヶ月後には何つがいのうさぎがいることになるか。
この問題を、産まれたばかりの 1 つがいのうさぎから考えることとし、
ヶ月後に産まれたばかりのつがいの数を
、
生後 1 ヶ月経ったつがいの数を
、
生後 2 ヶ月以降の親つがいの数を
とすると、
開始時は
上の定義と考察により、
,
,
には次の関係が成り立つことがわかる。
(6) は生後 1 ヶ月のつがいの数 で、
それは 1 ヶ月前には産まれたばかりのつがいの数
に等しい。
(7) は産まれたばかりのつがいの数 で、
それは現在の親つがいの数
に等しい。
ここから、 の漸化式を作ってみる。
どの
に対して成り立つかも注意しながら見てみると、
(5), (6), (7) より、
同様に、 は、
さらに なので、よって
(
) となる。
なお、同様に、
さて、本節の最後にフィボナッチ数列の一般項を求めておく。
[1] で示したように、
定数係数線形の漸化式は、特性方程式を解けばその一般項が求まる。
フィボナッチ数列 の特性方程式は、
竹野茂治@新潟工科大学