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(PDF ファイル: fortest2-2006.pdf)
まず、1. の
,
であるが、
これは書いた本人は
「
を
で偏微分したもの」、
「それに
を代入したもの」
というつもりで書いたのだろうと思うが、
特に後の方の式それを表してはいない。
右下に偏微分を表す
をつける場合、
その式の意味は、詳しく言えば次のようになる。
:
という名前の関数を、
それを元々定義していた式を
で偏微分して、
その式の最初の変数に
を、後の変数に
を代入したもの
これは、
に等しく、
つまり、
という名前の関数の
最初の変数に
を、後の変数に
を代入したものを
で偏微分したもの
ということになる。前者は微分が先でその後に代入、
後者は代入が先でその後が微分、という点が異なる。
一変数関数の場合の
と
の関係と同じである。
この場合、元々
が
の式として定義されていたのなら問題はないが、
もし
が最初に
とでも定義されていたとすれば、両者の意味は異なることになる。
つまりこの場合、元々の定義式の言う
は第一変数ではなく
第二変数であるから、
となるので、
となるが、
なので、
となってしまうからである。
今回の問題の場合は、元々
が
の式であったので、
このような誤解はないが、
はどちらの場合でも明らかな間違いである。
すなわち、
となるからである (
は定数)。
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竹野茂治@新潟工科大学
2006年8月31日