5 さらなる因数分解
(11), (13) の商は、
係数を実数の範囲に広げればもう少し因数分解できる。
本節ではそれを紹介する。
まず、
の場合。この場合は、(11) は、
となるので、
(17)
のように因数分解される。
ついでに言えば、
は 1 次の因数は持たないが、
実数の範囲で次のように 2 次式の積に因数分解される。
(18)
次は
の場合。
となるので、
,
となる
,
を取れば、
と因数分解される。この
は
の 2 つの解
なので、結局
は
(21)
と分解される。
は
なので、
(22)
となる。
一般に
も
も、
実数の範囲で 1 次式、または 2 次式の積の形に因数分解
できることが知られていて、結果のみ示せば以下のようになる。
が偶数の場合、
とすると
が奇数の場合、
とすると
となる。さらに、
であるから、
のときと同じように
の因数分解は
以下のようにも書ける。
(27)
なお、これは、
より (27) から直接得ることもできる。
竹野茂治@新潟工科大学
2023-05-12