4 とりあえず N 回やる場合
次は、3. の、あたってもはずれても
とりあえず
回までやり続ける場合を考える。
毎回のくじは独立であるから、この場合の期待値は明らかに
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(11) |
であるが、ここでは別の計算方法を紹介する。
回のうち、
回があたり、
回がはずれとなる組み合わせは
通りあり、
それぞれが
の確率で起こり、
そしてこのとき
円もらえるので、
これを
に関して
から
まで加えると、
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(12) |
となる。このような和を計算するのに必要となる計算式を紹介する。
一つは二項展開定理:
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(13) |
であり、もうひとつはこの (13) を
で微分して
さらに
倍して得られる次の式である:
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(14) |
(12) を、これらが使える形に変形する。

となるので、(13), (14) より、

となるが、
なので、
となり、(11) に一致する。
竹野茂治@新潟工科大学
2007年4月28日