の独立性は、
,
のすべての
に対して
の係数
が 0 になることと同値になる。
よって、(56) より、それは
となる。なお、
は対称行列で、よってこの行列の転置は
と
を
入れ替えたものになるので、これは
だけでなく、
でも成り立つことに注意する。
この条件 (57) を、元の行列
に対する条件に
書き直す。
とすると、
,
となる。
よって、系 4 により、
となる。ここで、
は
から
のみを取り除いた添字列、すなわち
の行ベクトル
は線形独立なので、
の列ベクトル
も
線形独立となり、補題 6 より
となる。
よって、
には逆行列
もあることになる。
一方 (60) の最後の行列式は
の余因子となるので、
条件 (57) は結局、
の余因子行列が対角行列以外 0 であることを意味し、
よって
が対角行列であることと同値になる。
そしてそれは
自身が対角行列であることと同値となるが、
が対角行列であることは、
が
互いに垂直であることと同値になる。
結局、
で
の行列が線形独立の場合も、
が独立であることは、
の場合と同じく、
の行ベクトルが
互いに垂直であることと同値になる。
竹野茂治@新潟工科大学