合成関数
に対して、
,
と
分けたときに、証明すべき公式 2.6 は
は
を
の関数として微分したもの、すなわち
であり、
は
を
の関数として微分したもの、すなわち
、
は
を
の関数として微分したもの、すなわち
と
なるので、(1) と (2) は同じことを
意味することになる。
(2) のように書くのは、
これが分数の約分のように見えて覚えやすい形であるから、という理由もあるが、
という記号は、少なくとも現代では「
を
で微分したもの」を
意味する記号であり、「
を
で割った商」ではなく、
「
を
で割った商の極限 (0/0 の不定形の極限)」と
考えるので、直接その約分により (2) が証明される
わけではない。
導関数は、極限によって、
と定義される。 ここで、
は、
を
だけ増やしたときの
の
増加量 (「増分」) を意味し、式で書けば
の
の変化に対する
の増分
は
の増分
は、
は、
の変化量
に
対する
の増分と見ることもできる。これにより、
の際に、
当然
となるので、
よって (4) でその極限を考えれば
なお、(4) は、意味はわかりにくくなるが、 簡単に
竹野茂治@新潟工科大学