の評価, およびその極限を考察する.
本節では, (20) と (21) の
式を使って,
を一旦行列式形に表す.


は, その前の式の項を一つずつ順番に
名付けることにする.
まずは
から考える. (19) より,

を因数に含むので,
で,
,
により

に対する
の一様有界性と 0 への収束性が
得られる. なお,
は一様有界で,
のときに 0 に
収束する.
次は
を考える.
は二重積分の形にまとめているが, 実際には,
の積分と
の積分の積の差の形に
なっていて, よって,
の連続性と補題 3 により
に対して一様有界で, その極限は,
あとは
,
であるが, これらは 0 には収束しないので, 単独で考える代わりに, 連続関数
をかけて
で
積分したものを考える.
まずは,
から.
を
と置換し,
を
と置換すると,
,
で,

より
は
に関して有界,
も有界で,
より
は
の絶対値), Lebesgue 収束定理により,
では
に収束し,
では 0 となることがわかる.
の積分も同様に,
を
と置換し,
を
と置換すると,
,
で,

の場合と同様に有界性が言え, その極限は,
では
に収束し,
では 0 となる.
(34), (35) の極限の値を
求めるために,
の
,
での値をまず計算する.
(18), (22) より,

![\begin{eqnarray*}\left\vert\overrightarrow{Q}(w)\ \overrightarrow{R}(w)\right\ve...
...\ [.7zh]
w-z & m+1\end{array}\right\vert
\ =\
-\theta(m+1)u^2\end{eqnarray*}](img327.png)
は, 置換して順序交換すれば, 
は
に関して一様有界で,
となる.
は
の外では 0 なので, Fubini の定理より,
に対して
となる
,
が取れれば,
が得られることになる.
そのような
,
の存在は, 以下のように保証される.
例えば 0 ではない
を
(= 急減少関数の族) で
とすると, これらは (16) を満たし, 
となり, また


となる.
実際に (40) を満たす
としては, 例えば
などがある.
竹野茂治@新潟工科大学