の
に対する評価を行う。
本節では
とおいて、
を考える。
この場合、
の拡張に関しても考察する必要がある。
まずは
の場合を考える。この場合は、
補題 3 と前節の評価 (40) を
用いればよい。
まず、補題 3 より、

が小さくなるにつれ悪くなる (大きくなる) ことに注意する。
次は
の場合を考える。まず、
とする。
なので、この右辺に
既知の評価 (41) を適用すれば、
の場合は (42) の右辺は

のときは (42) の右辺の前者の項は有界、
後者の項は対数オーダーとなるので、

のときも後者の項の方が評価が悪いので、

これで
の場合に (41) が成立することが
示されたことになる。
一方で、この証明では
であることは実質的には用いておらず、
よって
の場合も、
で (41) が成立することを利用して、上と全く同じ計算により証明を行うことができる。
つまり、すべての
の場合に対して (41) が成り立つことを帰納的に証明することができるので、
これで (41) が
の場合も成立することが
示されたことになる。
なお、
の評価 (40) と、
の評価 (41) を比較すると、
よく似た形で、
の場合の係数に少しだけ違いがあることが
わかる。
竹野茂治@新潟工科大学