例えば、B 列の初期配列が
6,2,8,3,7,1,5,4である場合、A 列の最終形は
6,2,4,8,7,1,5,3であるので、
減少列ブロックで考えると、これを統合すると 2 回で一つのブロックにはできるが、 最終的には降順なので、もう一回必要で、3 回かかることになる。
まず、この減少列ブロックの復元を考えてみる。
![\begin{eqnarray*}&& (6 2) (4) (8 7 1) (5 3)
\leftarrow
\left\{\begi...
...ox{]} & (ウ)
\end{tabular}}
\hspace{1zw}(\mbox{A 列の初期状態})\end{eqnarray*}](img80.gif)

ところが、この例では 1 回目に全体を逆転させる手順が入っている。 降順でもいい場合、あるいは降順への整列化の場合への応用も考えると この方法は無駄で、 むしろ最後に全体を逆転させる手順が来る方がよい。
これは A 列で言えば、A 列の最終形を最初に逆転させ、 その増加列ブロックを統合することに他ならない。 今度はその手順を紹介する。 逆転された A 列の最終形 3,5,1,7,8,4,2,6 から開始する。
![\begin{eqnarray*}&& (3 5) (1 7 8) (4) (2 6)
\leftarrow
\left\{\begi...
...x{]} & (イ)'
\end{tabular}}
\hspace{1zw}(\mbox{A 列の初期状態})\end{eqnarray*}](img82.gif)

この方法ならば、コンピュータのプログラム化も容易で、 増加列ブロックの統合部分を作ってしまえば、 それを方法 A でも方法 B でも利用することができることになる。
実は、ある A 列に対する方法 A の手順列が、
,
, ...
の場合、
それと同じ A 列を用いた方法 B の手順列は、
,
,
,
, ...となることが
容易示される。ここで、
は
の置く位置を反転させたもの、
すなわち、
の山へ置くことを
の山へ置くことと
読み変えたものであり、
は
の前後を逆転させたもの、
すなわち、手順の前後を入れかえたものである。
よって、増加列ブロックの統合ルーチンによる手順列を 適当に反転、逆転させれば方法 A でも方法 B でも、 整列化手順列の生成ができることになる。