以後、 を整数係数の多項式全体の集合、
を有理数係数の多項式全体の集合であるとし、
を正の有理数全体の集合とする。
また、整数
に対して、
その 最大公約数 を
と書き、
すべてを割り切る (割った値が整数になる) 自然数のうち
最大のもの、と定める。
のうち、0 でないものが 1 つでもあれば、
は有限な値として 1 つに定まる。
さらに、
が
を満たすとき、
を 原始多項式 と呼ぶ。
を
次に、
とすれば、
は
すべて整数で、それらの最大公約数は 1 になる。
よって
とすればよい。
の規約表現を
これで
となるが、
ならば
の係数はすべて
で割り切れることになり、
が原始多項式であることに反する。
ゆえに
。
[2] による。
1.
2.
すべての に対して
となる
素数
があると、
も
で
割り切れるが、これは
が原始多項式であることに反する。
よって 1. ならば 2. となる。
2.
1.
とする。
このとき、
の素因数を 1 つとって
とすると、
はすべて
で割り切れるのでこれは 2. の仮定に反する。
よって 2. ならば
となる。
は任意だったので、補題 3 より
も原始多項式となる。
まず の係数の最大公約数を
とすると、
は原始多項式となることに注意する。
補題 1 より、
,
が共に整数係数でかつ
原始多項式となるような
が存在する。
このとき、補題 4 より
も原始多項式で、
竹野茂治@新潟工科大学