3 伸び
,
が 1 回目と 2 回目のテストの点数のように、
同種のデータである場合は、
その差
を値の「伸び」として考えることができる。
これが
の値と相関があるのか、
すなわち
が大きいほど伸びは大きくなるのか、
または
がむしろ小さい方が伸びは大きくなるのか、
などを調べたくなることもまた自然であろう。
伸びとしては、
以外に、
と
での回帰直線の値との差
 |
(8) |
を考えることもできる。
回帰直線の値は、
に対する平均的な
の値、
期待される
の値を意味し、
はそれとの差であり、
よって全体のデータから決まる相対的な伸びを意味することになる。
と
の単位が違う場合には
のような差よりも
むしろ
の方が伸びとしては適切だろうし、
また
はスケール変換にも強い。
例えば、
,
とすると、
より
の分布とはかなり変わってしまう可能性があるが、
の方は、
より、
となり、
,
の回帰直線は、
となり、実質的に (6) と同じものになり、
となって、
の分布を
倍しただけなので、
実質的に分布は変わらず、スケール変換に影響されないことがわかる。
竹野茂治@新潟工科大学
2019-06-05