なお、,
の
での微分の記号の
と区別するために、
での微分を
のように
と表すことにする。
またこの節では、曲線上の点を
のように
ベクトル関数としての位置ベクトルで表し、ベクトルで議論を進めるが、
ベクトル関数の微分などについてはベクトル解析の本などを参照するといいだろう。
まず、パラメータに対して
であるとする。
これはある意味で曲線がパラメータに対して滑らかに定義されることを意味する。
また、曲率半径を考える方法は 3 節の方法によることにする。
曲線の接線方向のベクトルは
であるから、
これを反時計回りに 90 度回転したベクトル
(15)
2 階微分
は、
その接線方向のベクトル
の変化率を意味するから、
これが接線方向よりも左に向いていればこの曲線は
の増加に沿って左に曲がり、
右に向いていれば右に曲がることになる。
つまり、
と
のなす角が 90 度より小さいか大きいかでそれがわかることになるので、
結局、内積
(16)
さて、
は
に等しいので、
法線方向の単位ベクトルは
であり、
よって、
での法線上の点
は
(17)
(18)
この式 (18) の分母は、このままでは
(19)
(20)
(20) の分子は (16) と同じであるから、
の場合と同様に、
が正なら
の増加に伴い左に曲がり、
負なら右に曲がることもわかる。
また、 は
,
と考えることもでき、
これを (19) に代入すれば容易に 2 節の (10) と同じものが得られることがわかる。
これとは逆に、前の
に対する (10) から (19) を導くこともできる。
,
のときに
,
を
,
の微分で表せば、
竹野茂治@新潟工科大学