2 sin x, cos x の微分
まず、関数
の導関数の定義は
である。ここで、
は
の増加分
に対する
の増加分を表していて、
を使って書き表すと、
となる。
さて、三角関数
、
(
の単位はラジアン)
の値は、単位円の中心角
に対する円周上の点の
座標と
座標で
与えられることを思い出す (図 1)。
図 1:
,
と単位円
|
よって、
、
の導関数は、それぞれ
と
との比の極限によって得られる (図 2):
図 2 上では
は
方向の移動幅 (負の値)、
は
方向の移動幅
として表されていて、
は角度変化分であるが、弧度法の角度と
弧の長さの関係から、
は移動した分の弧の長さにも
等しいことがわかる。
そして、
を 0 に近づけて行くとき、
が 0 に
近ければ、この
,
,
(図 2) は、
弧の部分を、点
での接線で置き換えた図で
考えたもので近似できる (図 3)。
この、接線で近似した図 4 の三角形 PQR を考える。
この三角形 PQR は、
R が直角の直角三角形であり、
P は
に等しく
となっている。よって、
 |
(2) |
となり、
のとき、この近似は厳密に等しい
等号になると考えられる。ゆえに
となる。
竹野茂治@新潟工科大学
2014年7月2日