78.3.4 インラインデータ (inline data)

gnuplot のコマンド入力の中にデータを埋め込む仕組みは 2 種類用意されて います。まず、特殊ファイル名 '-' が plot コマンド中に与えると、その plot コマンド以下に続く行がインラインデータと解釈されます。以下参照:special-filenames (78.3.7)。この方法で提供されるデータは、その plot コマンド で一度しか使用できません。

もう一つは、ヒアドキュメントとして名前付きのデータブロックを定義する方 法です。その名前付きのデータは残るので、複数の plot コマンドで参照でき ます。例:

    $Mydata << EOD
    11 22 33 first line of data
    44 55 66 second line of data
    # データファイル同様コメントも機能する
    77 88 99
    EOD
    stats $Mydata using 1:3
    plot $Mydata using 1:3 with points, $Mydata using 1:2 with impulses

データブロック名は、他の変数と区別するために、最初の文字を $ にする必 要があります。データの終わりの区切り (上の例では EOD) は、任意のアルフ ァベット、数字からなる文字列で構いません。

コマンド undefine を使えば、保存した名前付きデータブロックを削除でき ます。undefine $* は、すべての名前付きデータブロックを一度に削除しま す。

竹野茂治@新潟工科大学
2017年8月23日