また、4.8 節の結果より、
1-衝撃波曲線 は
2-接触不連続 は、
,
を
同様に、
リーマン問題の解は、定理 5.2 の証明のように、
これらが求まれば、
例えば ならば、
と
は 1-膨張波によってつながり、
その部分の解
は
ならば、
と
は 1-衝撃波によってつながり、
その部分の解
は
2-単純波 (接触不連続)、3-単純波 (膨張波、または衝撃波) も同様である。
よって、,
,
,
,
を
求めることが目標となるが、例えば、(5.4) の
成分を見れば
つまり、
,
,
となる
,
を求めればよいのであるが、
上
,
は一定なので、
今、
を逆に
について解いたものを
そうすれば、
これを行うために、まず
(
)
を式で表わしてみる。
の場合、
は
以上をまとめると、 をあらためて
と書き直せば、
を求めるには、
平面への
と
の射影曲線
とすると、
は
に関して単調で、
のとき
,
のとき
なので、
を
の関数
まず 、すなわち
のときは、
より
のときは、
より、
逆に、(5.5) が満たされない場合は、
の領域では 2 つの曲線
,
は交わらず、
よって今までの考察のような形ではリーマン問題の解を求めることはできない。
なお、この場合は
の両側にある気体の状態
,
が
強く互いに遠ざかろうとしていることを意味していて、
その場合は中間に
,
の状態、
すなわち「真空」が発生する。
真空状態をも解と見なして考える立場もあるが、
通常のリーマン問題の一般論の考察からは外れてしまうので、
ここではそのような話には立ち入らないことにする。
竹野茂治@新潟工科大学