2.3 多変数関数による確率分布
以後、
のようなベクトル表記も用いることにする。
次元離散分布
と、
上の実数値関数
に対して、
の像を
(8)
とすると
は有限集合か可算集合で、
に対して
(9)
によって
となる確率を与える関数を定めることができる。
ここで、和は
となるすべての
に対する
の和を意味する。
これにより、
を確率関数とする確率変数
、
すなわち確率分布
が定まる。
このようなやり方で、例えば
や
のような
複数の確率変数の式で表される確率変数が作られることになる。
さて、離散確率分布
に対する平均
は、
(10)
と定義される。多変数関数による確率変数
の、
この平均
の計算について考える。
(9) より、
となり、結局
の計算を、
の代わりに
上の値で
(11)
のように計算できることになる。
この右辺を
のように書く。
竹野茂治@新潟工科大学
2022-07-28