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(PDF ファイル: xtothex1.pdf)
ごくたまに、
は 0 ですか、と聞かれることがある。
実際には不定形なので、
と書かれると何とも答えようがないが、
ならば極限を持つ。これは次のようにして求めることができる。
の極限を考える代わりに
の極限を考える。すると
ロピタルの定理により
となるので、
となる。
古い話になるが、私が大学 1 年のときの解析のテスト問題の一つに、
この極限をロピタルの定理を「用いずに」求めよ、という問題が出たことがある。
興味のある人は考えてみるといいだろう。
(追記)
上記をもって、
と誤解してはいけない。最初にも述べたように、
は不定形であって 1 ではない。
すなわち、
で定義された関数
,
が
 |
(1) |
を満たす場合に、
の値は一定値には収束しない (上に紹介したのは、単に
の場合の話)。
例えば、
,
(
は 0 以外の定数) とすれば
これは (1) を満たすが、
すなわち
であるから、
により 1 以外の任意の正の値を取りうる。
また、
,
とすればこれも (1) を満たすが、
のように
にもなりうる。
よって
の値は一つには決まらず、
は不定形である。
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竹野茂治@新潟工科大学
2006年3月5日