実は、この を用いて、(1) の標準形へ直す
が
ほぼ作れるのであるが、そのために順番にその性質を見ていく。
まず、 の列ベクトルを、
まず、
より、
1.
に対し、
なので、(4) より、
2. 仮定より、複素ベクトルとして
なので、
3.
より、
なお、補題 5.1 は、
の
実部、虚部のみについて述べているが、同様のことは、
の実部、虚部についても成り立つ。
ただし、それらは今後の議論では必要ないし、
また、補題 5.1 の 3. より、
,
も
,
に
垂直であることが言えることになるが、
,
も今後の議論には直接は必要ない。
さて、 の固有値 0 に対する固有ベクトル
は
内の
ベクトルで、互いに垂直で、よって線形独立なので
の
次元は
以上となる。
もし
からさらにこれらに線形独立な
が
とれたとすると矛盾が起きることを示す。
は
の
基底なので、
よって補題 4.1 より の次元も
となり、
その
個の実ベクトルからなる正規直交基底
を取ることができる (これは
の代わりの
の正規直交基底にもなる)。
また、補題 5.1 の 1.,2. より、
(
) の
個の
実ベクトルは互いに垂直な単位ベクトルとなる。
よって、補題 5.1 の 3. より、
個のベクトル
竹野茂治@新潟工科大学