116.88.4 塗り潰しスタイル指定 (set style fill)

コマンド set style fill は、boxes, histograms, candlesticks, filledcurves での描画における描画要素のデフォルトのスタイルの設定に使 われます。このデフォルトは、個々の描画に塗り潰しスタイル (fillstyle) を指定することで上書きできます。 set obj で生成する長方形 (rectangle) の塗り潰しスタイルには、別のデ フォルトがあることに注意してください。 以下参照: set style rectangle (116.88.10)

書式:


     set style fill {empty
                     | {transparent} solid {<density>}
                     | {transparent} pattern {<n>}}
                    {border {lt} {lc <colorspec>} | noborder}

デフォルトの塗りつぶしスタイル (fillstyle) は empty です。

オプション solid は、その色での単色塗りを行います。 パラメータ <density> は塗りつぶし色の彩度を表しています。 <density> が 0.0 なら箱は白 (出力形式によってはその背景色)。 <density> が 1.0 なら塗りつぶし領域は現在の線種か塗りつぶし色と完全に 同じ色になります。出力形式によっては、この彩度を連続的に変化させられる ものもありますが、その他のものは、部分的な塗りつぶしレベルを幾つか実装 しているに過ぎません。 パラメータ <density> を与えなかった場合はデフォルトの 1 になります。

transparent solid は、<density> をアルファ値と解釈する以外は同様に機 能します。<density> 0.0 は完全な透過で、1.0 は透過なしのベタ塗りです。

オプション pattern は、出力ドライバによって与えられるパターンでの塗 りつぶしを行います。利用できる塗りつぶしパターンの種類と数は出力ドライ バに依存します。塗りつぶしの boxes スタイルで複数のデータ集合を描画す る場合そのパターンは、複数の曲線の描画における線種の周期と同様、有効な パターンを、パターン <n> から始めて周期的に利用します。

オプション empty は、箱を塗りつぶしませんが、これがデフォルトです。

塗り潰し色 (fillcolor <colorspec>) は、塗り潰しスタイル (fill style) から分離されています。すなわち、fillstyle は描画要素やオブジェクトで別 々の色を持ったまま共有することができます。fillstyle を受けつける大抵の 場所で fillcolor を指定できます。fillcolor は fc の省略形も使えます。 指定しない場合は、塗り潰し色は現在の線種 (linetype) から取ります。 例:


     plot FOO with boxes fillstyle solid 1.0 fillcolor "cyan"



Subsections
竹野茂治@新潟工科大学
2025-07-31