例:
gnuplot*font: lucidasans-bold-12
新しいデフォルトのフォントを、gnuplot 内部から x11 ドライバに以下のよ うにして指示することもできます:
`set term x11 font "<fontspec>"`
まず x11 ドライバは、与えられたフォントの正式名を X サーバに尋ねます。 この問い合わせが失敗した場合、<fontspec> を "<font>,<size>,<slant>,<weight>" と解釈し、以下の形の完全な X11 フォ ント名を生成しようとします:
-*-<font>-<weight>-<s>-*-*-<size>-*-*-*-*-*-<encoding>
<font> はフォントの基本名 (base name) (例: Times, Symbol) <size> はポイントサイズ (指定がなければデフォルトは 12) <s> は <slant>=="italic" なら 'i', <slant>=="oblique" なら 'o', その他は 'r' <weight> は明示的に指定されれば 'medium' か 'bold'、その他は '*' <encoding> は現在の文字集合に基づいて設定。
よって set term x11 font "arial,15,italic" は (デフォルトの encoding だとすれば) -*-arial-*-i-*-*-15-*-*-*-*-*-iso8859-1 に変換されます。 <size>, <slant>, <weight> 指定はいずれも必須ではありません。<slant> や <weight> を指定しなかった場合は、フォントサーバが最初に見つけた、変種 のフォントを取得するかもしれません。 デフォルトのエンコーディングは、対応する X11 リソースを使って設定するこ ともできます。例:
gnuplot*encoding: iso8859-15
x11 ドライバは、一般的な PostScript フォント名も認識し、それと同等で有 効な X11 フォントか TrueType フォントに置き換えます。 これと同じ手順が、set label の要求によるフォントの生成でも使われてい ます。
あなたの gnuplot が configure の –enable-x11-mbfonts オプションをつけ てインストールされたものなら、フォント名の前に "mbfont:" をつけるこ とでマルチバイトフォントを指定することができます。フォント名を複数指定 する個ともできますが、その場合はセミコロンで区切ります。マルチバイトフ ォントのエンコーディングは locale の設定に従いますので、環境変数 LC_CTYPE を適切な値 (例えば ja_JP.eucJP, ko_KR.EUC, zh_CN.EUC など) に に設定する必要があります。
例:
set term x11 font 'mbfont:kana14;k14' # 'kana14' と 'k14' は日本語の X11 font エイリアス名、';' # はフォント名の区切りです。 set term x11 font 'mbfont:fixed,16,r,medium' # <font>,<size>,<slant>,<weight> 形式も使用できます。 set title '(mb strings)' font 'mbfont:*-fixed-medium-r-normal--14-*'
同じ書式は X のリソースでのデフォルトフォントの設定でも有効です。例:
gnuplot*font: \ mbfont:-misc-fixed-medium-r-normal--14-*-*-*-c-*-jisx0208.1983-0
gnuplot が –enable-x11-mbfonts でインストールされた場合、"mbfont:" をつけなくても 2 つの特別な PostScript フォント名 'Ryumin-Light-*', 'GothicBBB-Medium-*' (標準的な日本語 PS フォント) を使うこともできます。
竹野茂治@新潟工科大学